女性リーダーインタビュー

IT関連会社 太田朱美さん

太田朱美さん

IT関係の会社で課長として15人のメンバーをまとめる傍ら、お客さま先ではプロジェクトマネージャーを手がける多忙の日々を送っていらっしゃいます。

Q:チームビルディングに出会ったきっかけは?
日経ビジネス主催の課長塾に参加、その中にあったプログラムで知りました。
Q:女性リーダーとして今抱える問題点は?
女性だからというような性別的なものは感じたことはありません。管理者として上司としての課題は、自分の思いがどこまで伝わっているのかわからないことです。私が仕事そして生きる上で一番大切にしている軸は、みんなが幸せになることです。
じゃあ、どうしたらいいのでしょう?月1回課のミーティングを行うのですが、自分の思いがみんなに浸透していない、みんなも発信していないと常々感じていました。もっと心を交わしたキャッチボール、コミュニケーションができたら、もっと熱い会社になるのに・・・そう思っていました。
1対nではなく、1対1の一人ひとりに合わせた話し方、伝え方をしようと最近心がけています。また、メンバーが自分たちの思いが発信できるようなテーマ設定も始めました。例えば「自分の好きなこと、何をしているときに幸せを感じるか」というものです。その場は盛り上がりました。個性が出るし、ツッコミは出るし(笑)会社の報告を一歩通行にやっていたものからみんながたくさん話せる場に変えていっています。
Q:最初の印象と学んでみての印象の違いはありますか?
やっていたことを確認できたという感じでした。これまで正しいことだけど、漠然として整理できてなかったことを整理するきっかけと材料をいただきました。また、ハートの中と外がある、ハートを大きくするにはどうしたらいいのか、その具体的なやり方が学べました。
Q:あなたがチームビルディングを学ぶ目的は?
チームビルディングは、技術を学ぶというより「心のあり方」を学ぶものだと思います。一人ひとりのあり方の大切さが学びとともに深まっていく、とても奥の深いものです。
Q:チームビルディングの学びが最も役に立つことは何でしょうか?
「ハートを大きくしよう」という意識がはっきり持てるようになったことです。今まで漠然としていたものが明確になりました。例えば、道を歩いていて他人にぶつかったとします。その時、「いやな人だな」と思うのか、「ああいうふうに平気でぶつかってくる人もいるんだ。変わった人だな。気にしないでいこう」と思うのか。ハートを大きくしようとすることで感情がコントロールできるようになりました。一人ひとりがこの感覚をもたないと全体は良くなりません。なので自分だけでなく、みんなにも伝えていきたいと思っています。ハートを大きくするアドバイスですね。
Q:学んだことで日常に変化は生まれましたか?
冷静に物事を考えられるようになりました。一番大きいのは、ネガティブな自分でいる時間を短くできるようになったこと。人間はネガティブになる動物です。でもその時間は意識したら短くすることができます。ちょっと考え方を変えるとハートの中に自分がいるんですね。
Q:チームビルディングの学びをどんな人に勧めたいですか?
友達や子供たちです。ダンスをしているのですが、仲間に話したことがあります。ハートの写真を見せて、こんなことやったんだよって。すると、おもしろい!私もやってみたい!と言ってくれてました。みんなにこうして伝えられる場があるといいですね。
Q:他の女性リーダーへメッセージをお願いします。
結婚したり、子供と産むと仕事を辞めちゃう人が多いですよね。そうではなく、もっと仕事を続けようよと伝えたいです。人生の生きがいは仕事です。もっと仕事に対して真剣勝負をする、それが幸せにつながると思います。仕事の中で生きがいを見つける、それが幸せだと思っています。
会社は大好きです。これまであった苦境のたび救ってくれたのは今の会社でした。本当の意味で人を大事にするということを教えてもらいました。今まで自分にしてくれたことを恩返ししたい、できるかぎりの貢献をしていきたいと思っています。

編集後記

インタビュー記事の中だけだと、太田さんって仕事一辺倒のキャリアウーマンというイメージが伝わったかもしれません。実は違います。家庭では19歳と11歳のお子さんをもつお母さん。毎朝5時に起きて夕飯の準備までして出かけます。週1回は必ずお子さんと食事をともにすることを決めていらっしゃいます。お子さんとの大切な時間だからです。今はとっても素晴らしい会社にお勤めです。でもこれまでは茨の道でした。「数々の試練を乗り超えてきたからこそ今がある」そんなエネルギーを太田さんからたくさんいただくことができました。とても有意義な時間をありがとうございました。

福祉医療コンサルタント会社 新井結花さん

新井結花さん

福祉医療コンサルタント会社勤務。職場の若手との関係づくりやクライアント事業所一つひとつにマッチしたチームづくりに日夜奔放されています。

Q:チームビルディングに出会ったきっかけは?
福祉施設に在籍していた頃、現場と管理部門とは同じゴールなのになぜ一体感がもてないのかと感じていました。
違う立場だからこそできるものがあるのではないかと今の仕事に転職しました。
その後NLPで自分を見つめ直すことなどを学びました。
学生時代、ソフトボールをやっていて、チームで何かをする、OneforALL、ALLforOneということは体験してきました。
当時は苦しかったけど、そこにはわかってくれ支え合える仲間がいました。
仕事の中でも、自己完結だけでなくみんなと一緒になってやっていけるものはないかと思っていたとき、知り合いを通じてチームビルディングと出会いました。
Q:女性リーダーとして今抱える問題点は?
決められた短い時間の中で、クライアントさんの思いをどう引き出せるかをいつも考えています。思いを受け止めた後、上から目線でなく、WIN―WINで共有できるような関係づくりができたら最高です。
Q:最初の印象と学んでみての印象の違いはありますか?
最初、入門セミナーに参加させてもらったとき、「自分のあり方」をお話を聴き「これだ!」と直感しました。あり方を深め、伝えることの大切さがものすごく印象に残っています。ヘリウムリングなどのアクティビティで鳥肌が立つほどのおもしろさを感じたのを覚えています。そして、これって必ず生かせる!伝える側になりたい!と感じました。語ればいいのではなく、伝えるためには自分の中で深めないといけないことに気づきました。
Q:あなたがチームビルディングを学ぶ目的は?
私にとって最終的にたどり着きたいところです。一人の力はほんとに足りないものです。このことは一人になったとき、ものすごくみんなに助けられたことで痛感しています。家庭、友達、仕事すべてにチームビルディングは必要です。気がついたら、みんないいエネルギーの中で一緒にいた・・・そんな世界をつくりたいと思います。
Q:チームビルディングの学びが最も役に立つことは何でしょうか?
「ハートの中にいること」だと思います。このことを実感したエピソードがあります。娘が高校生の反抗期のときでした。それまでは細かいことを言うほうでした。セミナーでハートのお話を聴いたとき、娘から見るとハートの外から言っていることに気づきました。「この子は自分とは別の人格、苦しくても最後まで聴こう」そう思いました。彼女との関係はそれまでよりも深いものになった気がします。それ以来、いつもハートの中にいることを意識するようになりました。
Q:学んだことで日常に変化は生まれましたか?
待つことができるようになったと思います。「見守る」という姿勢かもしれません。職場の入社4年目の男性に対し、それまでは「これ、やっといてくれる」とお尻をたたいてばかりのやり方を繰り返していました。チームビルディングを学び、ある日、彼のやりたいことを聴いたことがあります。すると数日後、「それ、私やりましょうか?」と彼から主体的に声をかけてきたのです。この言葉を聞いたときのうれしさは忘れられません。彼の仕事に対する姿勢はこの日から一変しました。それまでは見守れていなかったんですね。見守ることは相手を受け容れてはじめてできることだとわかりました。
Q:チームビルディングの学びをどんな人に勧めたいですか?
すべての人にですが、その中でも特に新入社員です。自分が選んだこと、縁があって就いた仕事に、どう向き合っていくのがいいのか、まず社会人としての最初に取り入れてほしいと思います。チームビルディングはそれを教えてくれます。やがてリーダーとなり、自分も成長する中で組織への帰属意識も上がっていくと思います。
Q:他の女性リーダーへメッセージをお願いします。
無理しないでできるよ、がんばろうと思わなくてもできるよと伝えたいですね。私自身、男女を意識したことはあまりありません。女性ならではの視点があると思うし、女性には女性、男性には男性ならではの深め方もあると思います。これが一緒になったらいい。これからもみんなで共感しながら仕事をやっていきたいと思っています。

編集後記

ご自身のつらい経験を生かし、今がある新井さん。とてもハートのある熱い言葉で語っていただきました。インタビューしながらその思いがビンビン伝わってきました。常に前を見据えるゆかさん、相手思いのあたたかい心で、さらにチームを加速していくことまちがいなしです。

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