【第1話】 心理的安全性を目指す!
場面:低迷する売上を改善するための会議
この会社は法人顧客に人材育成のセミナーなどを販売している。しかし、最近の売上は低迷しており、営業チームは改善策を模索していた。小川課長、桜井さん(主任)、高橋くん(入社3年目)、清水くん(新入社員)の4人のメンバーが集まっての会議が始まった。
小川課長
(ため息をつきながら)「売上の低迷が続いています。何か改善策はないか考えなければいけませんね」
桜井さん(主任)
「そうですね、小川課長。でも、一度「やり方」ばかりではなく、「あり方」を育む視点も大切ではないでしょうか?チームメンバーとのコミュニケーションをもっと活発にすることが、改善の第一歩かもしれません」
高橋くん(入社3年目)
「最近、自分の提案や意見を言いづらく感じているんですよね」
清水くん(新入社員)
「私も、新入社員ですし実績もありません。コミュニケーションも苦手意識があるんです」
小川課長
「確かに、コミュニケーションがうまくいかないことが、売上にも影響を及ぼしているのかもしれないな」
桜井さん
「皆さん、コミュニケーションは、喩えて言えばチームを作る「魔法の鍵」だと思うの。一度、心のドアを開けてみない?」
高橋くん
「心のドアを開けるって、どうすればいいんですか?」
清水くん
「それって、具体的にどういうことなんですか?」
桜井さん
「コミュニケーションの魔法とは傾聴のことを指しているの。まずは聴くことから始まるわ。相手の意見を尊重し、共感することが大切ね。あらためてちゃんと聴いてみるってどうかしら?」
小川課長
「確かに、傾聴は大事なことだと思う。一度やってみようじゃないか!」
桜井さん
「そして、オープンで率直なコミュニケーションも大切ですね。自分の意見を遠慮せずに言うことが、チームの信頼を築く手助けになります。」
高橋くん
「自分の意見を遠慮せずに言うのは、ちょっと難しいかもしれませんが…」
清水くん
「私も、まだ慣れていないので…」
桜井さん
「大丈夫です。コミュニケーションは努力と練習が必要なスキルです。少しずつ、心のドアを開けていくことから始めましょう。そのために「安全な場」をみんなで担保することをルールにしましょう」
この会議を通じて、チームメンバーはコミュニケーションの大切さにフォーカスしました。コミュニケーションの魔法「傾聴」は、売上の改善に向けた第一歩であり、チームの結束力を高める鍵です。心のドアを開け、コミュニケーションを活発にしようという「あり方」を高める取り組みです。それにより、売上向上に向けた新たなアイデアや戦略が生まれ、成功につながることでしょう。
〈しつもん〉
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